大連外語（２）

　わたしの部屋は宴会場だった。夜な夜な朋友たちが集まって来ては安い中国ビールやウォッカなどで、夜遅くまで飲み明かした。最初はさわやかに山の手線ゲームみたいなことをしていたが、それもだんだん飽きてきて、１ヶ月もすれば、中国に対する悪口雑言で日々の退屈さと満たされない性欲や娯楽への欲求を晴らすようになり、さらにそれにも我慢できなくなってくると猥談のオン・パレードとなってくる。

　わたしなども率先してではないが、即興で猥褻な替え歌を作り、それを唄っては踊ったりしていた。

　そんなある日、いつものように宴会をしていると酔っぱらった犬君が、��リンス″という芸をやるという。出っちゃんを呼んで、なにか打ちあわせ。

　��リンス″が始まった。

　風呂場で犬君が体を洗っている。

洗っている手は頭から胸、胸から腰、腰から・・・チンチンへ・・・、そして、チンチンを洗っていた犬君が、次第に怪しげな快感に目覚め、それからさらに『はぁ！はぁ！』と興奮し始めると、手で何か丸いものを握るような形を作りながら、チンチンのところで、それを激しく上下に振り出し、さらに『はぁ！はぁ！はぁ！はぁ！』とあえぎ声を部屋中に響き渡らせる。そして、それが頂点に達すると『ウッ！』と短い叫び声をあげ、大きくのけぞった後、肩で息を荒げながら、手のひらを見つめる。

と、そこへ出っちゃん演じる妹が、

『ガラガラガラ（扉の音）、お兄ちゃん、お風呂に入ってるの？』

　と、登場。

　慌てた、犬君、手のひらの精液をリンスにして、誤魔化し、頭に塗る・・・。

　これを見せられたみんなはもうタガが外れたようにゲラゲラと笑っていたが、わたしはとてつもなく異様なものを見せられたと目を丸くしていた。

　そして、宴会に参加していた女子、・・・メイコは『最低やな』と呟いていた。