むごん　　　　でんわ
無言電話　

　　◎電話に出た相手に対して無言で切るといったいやがらせ行為のこと。

 
　無言電話をかけられて、喜ぶひとなど滅多にはいない。いたら、こちらからお目にかかりたいくらいだ。無言の圧力、無言の脅迫、無言の恐怖、気の弱いひとなどそれだけで委縮してしまうに違いない。筆者なども以前、ちょくちょくうちに無言電話がかかってきたことがあった。もちろん、ちょくちょくといってもそうしょっちゅうというわけではない。あれはそう、失業保険で生活していたときだったので、２００３年のこと。何せ、やることもなく、時間をもてあましていたので、昼間からＴＶをよく観ていた。あの頃のＴＶといえば、朝日でも毎日でも読売でも何でもチャンネルを付ければ、「北朝鮮」や「イラク」とどれもこれも政治のことばかり。無言電話がかかってきたのもうちでそんな日本の外交問題を見ていたときのことだ。『もしもし？』と慌てて受話器を取ると『・・・・・・・・・・』と向こうは何も言葉を発せず、ただずっと黙ったまま、しかし、荒い鼻息だけは聞えてくる。どっかで聞き覚えのある鼻息で、どうやら筆者のよく知る女性のようだった。（ストレスたまってそうだな）と思ったが、はっきりと知った顔が電話をかけてきたなというのは後にも先にもそれ１回のみのことだ。それ以降も無言電話は２００５年くらいまではたびたびあったが、出るとすぐに切れるという類のものだった。

　ところが、２００７年くらいから、ほとんど無言電話がかかってこなくなった。２００７年というと２００１年に５５歳で京都に転勤していった青木がもうすでに定年を迎えている年だが、それと何か関係でもあるのだろうか？あるかも知れないし、ないかも知れない。そして、参院のドンと呼ばれた青木幹雄が参院選の敗北の責任をとって、自民党の役職を辞任した年でもある。青木は２０１０年５月、脳梗塞を患い、政界を引退した。

　それでストレスがなくなったのだろうか？あるいはストレスの主は辞めてしまったか？それとも雇ってもいない男の電話番号などとっくの昔に消されてしまったか？

　そもそもストレスなんか本当にあるのだろうか？

　なんか怪しいな～。

　ちなみに筆者のところに直接、電話をかけてきたひともいる。２００４年の参議院選か２００５年の衆議院選のどちらかだったと思うが、共産党の立候補者が電話をかけてきて、格差などについて訴えていた。民主党も『投票お願いしま～す♡』といった電話はいつも来る。しかし、自民党からは１回たりとも来たことがない。

　 一体、何様のつもりだろう？

　選挙民を何だと思ってる。馬鹿にするもんじゃない。

　　２０１２年２月１日