僕の失調旅行
-統合失調症とは-
精神分裂症のことで、物事を考えていく道筋がまとまわらない、実際には見えないものが見える、聞こえないことが聞える（幻覚・幻聴）、自分の感覚や考えが頭の中できちんと理解できないなどの症状があり、「人とのコミュニケーションがうまくとれない」「とにかくイライラする」「まわりから刺激を感じやすくなる」といった状況に陥りやすくなり、疲労度が増し、さらには物事に対して無関心になったり、あらゆることに対して意欲がわかなくなったします。
統合失調症の症状には大きく分けて、陽性症状（非欠陥症状）、陰性症状（欠陥症状）、認知障害の三つあります。
陽性症状とは、安心感や安全保障感を損なうことが多い。「眠れない」、幻覚や幻聴が頻繁に起こり、「自宅に盗聴器が仕掛けられている」などのような被害妄想的な症状が一般的とされ、「自分のことが周囲のひとに筒抜けになり、常に人から見張られている」「自分は誰かに操られている」「みんなが自分の悪口を云う。非難中傷している」などと思い込みます。本当は誰も悪口なんて云ってない、操られているわけがない、普通のひとには見えないものが見えたり、聞えるはずのない声が聞えたりするこれらの幻覚と幻聴症状は統合失調症の急性期に多く、陽性症状には「幻覚」「妄想」のほかに「思考障害」などの症例があげられます。陽性症状のなかでも重要なものが「何かをさせられている」という感覚です。この症状に陥ると自分で思考し、行動しているはずなのに、すべて他人からやらされているような気持ちになったり、自分の考えではないように感じてしまいます。また、顕著な行動例に、空笑や独り言などがあります。突然、何かを思い出したかのように笑う、その場に関係のない独り言を云ったり、誰もいない方向に向かって喋りだすなどの行動を行ったりします。
陰性症状は自信ややる気を奪っていきます。「根気や集中力が続かない」「意欲がわかない」といった症状から仕事が勉強がおろそかになり、気が付くとひきこもりになっているケースが多かったりします。陰性症状が進むと、自室からほとんど出ることなく、学校や仕事にも行かず、社会や他者との交流がなくなってしまう、いわゆる「ひきこもり」です。また喜怒哀楽がはっきりせず、自分の感情に無関心な「感情純麻」と呼ばれる症状が出たり、誰が話しかけても反応がなく、言葉をほとんどしゃべらなくなったりすることもあります。逆にまわりが心配して気遣うと、急に怒鳴ったり興奮したり、感情のバランスが悪い状態だといえます。極端な症状になると一日中寝て過ごしたり、洗顔や歯磨き、入浴もやめてしまう人もいます。寝たきり雀のままのこともよくあることです。引きこもっているためか昼夜が逆転して、昼間は眠って夜中になると何かを始める人もいます。陰性症状は、症状として認知されづらく、病気であるという前に、「怠けているだけ」「努力不足」とみられる場合があります。また本人も病気とは気付かないことも多いということです。
発病率は全人口の約１％と推計されています。
（統合失調症の基礎知識より）
４月２３日（月）、雨天。
当日、京都亀岡で登校中の安詳小の児童の列に軽自動車が突っ込み、１０人が死傷するという事件が発生。無免許運転をしていた少年が逮捕される。ほんの数週間か前、同じく京都の祇園で暴走した軽ワゴン車で７人が亡くなるという大事故があり、このところ事故がらみの話多く、面白いこともなく、新作「ロボット」を発表。馬場と遊びため、袋井に向かう。東名高速を浜松で降り、中田島砂丘で砂丘の写真を撮る。観光はそれだけで後はずっと車に乗っていた。
運転中、東海ラジオの「かにタク言ったもん勝ち」や「宮地裕紀生の聞いてみや～ち」などを聞く。よどみないトーク。流れる会話。それにしても不思議なのはラジオであんなに面白いトークをしているのに車を離れて、買い物をすると『ありがとうございました！』『ありがとうございました！』とこればっかりだ。そして、車に戻り、ラジオを聞くと２０だの３０だの４０だのと云っている。そして、『今日は！』、『宮地さん！』『あんた！』と、再び流れるようなトークに戻るーとこの繰り返しを続けていた。
何であんなことをするのかラジオからはよくわからない。
おそらく、『ありがとうございました！』『ありがとうございました！』と云いたいがためにやっているのだろう。それが接客といえば接客には違いない。ただ、それで２０だの３０だの４０だのと云ったところで、お店ならそういった接客を普通にしていてもものを作っているだけの工場で『ありがとうございました！』『ありがとうございました！』などとしたりしてはいないと思うが、もし、それとわからずにやっているとすれば何の意味があるのだろう？
はたして真相はいかに？
この繰り返しでしかないので面白い話もなかったのだが、お昼すぎた頃、宮地が『専務が社長に昇格したら、わしを呼んで三日間おごってくれたんだわ。ほんで三日目に書類を出して、判子押してくれっていうんだわ。ワシ嫌やっていうとるやろ～！』とサラリーマン時代の思い出話をしたのがなんか笑えたぐらい。『肩たたきされたんか（笑）？』と神野三枝アナ。それ以外だと袋井に入った頃、何の話だったか忘れたが、神野アナがしきりに『高校』『高校』と云い出し、『・・・ハイ・スクール奇面組って云われとるわ(笑)!!』と大笑いしていたのもあったな～。
袋井に到着。ちょっと散歩。下校中の子供や散歩中のお婆さんとすれ違う。田舎の人達はなんというか、純朴だ。ひとの気持ちを素直に受け取ってくれている。気持ちいい～。
なにもすることもなく、ホテルでごろごろ。
夕方、馬場から電話。『どこにいるんですか～』、『すぐ行きます』と馬場トークを炸裂させているので、いつものことかと思いながら、ＴＶを付けて観るとやはり２０だの３０だの４０だのと云っている。最近は何か云おうという気力も失せてきた。
そして、馬場と合流。『小國神社に行きましょう』と云う。しかし、馬場のもくろみはもろくもはずれてしまったようだ。車に乗り、ラジオを付けるなり、サン時代の話をずっと続ける馬場。しかし、車のなかでの会話が外に漏れることはなかった。
小國神社に到着。買ったばかりデジカメでプロレスごっこを撮影。
その後、晩御飯を食べるため、再び袋井の市街地に向かう。「さわやか」というげんこつハンバーグが人気メニューの店に。ここで今度は静岡とか名古屋とか云い続ける馬場。しかし、その馬場のもくろみはまたもや裏目に出てしまったようだ。車では会話が外に漏れる心配はないが、ここは従業員や他にお客がたくさんいる店。馬場の話は自分の身に降りかかることに。ホテルに向かう車のなかで馬場に『ストレスって何で起きるの？』と質問したら、『パニック障害ですよ！』、『統合失調症だと思いますよ』と答える馬場だった。
げんこつハンバーグを食べたあと、ホテルに帰り、翌日、テレビを観ると京都亀岡の無免許事故のことをやっていたのだが、すぐに２０だの３０だの４０だのの話になってしまった。「とくダネ！」で尾崎紀世彦の失踪騒動についてやっていた。ＴＶで自分の失踪騒動について見た尾崎は『俺はここにいる』と笑っていたそうなのだが、それも何か腑に落ちない感じがしたので、『馬場先生は朝は２０だの３０だのと言って、夜はパニック障害だの統合失調症だのと言っているが、誰がパニック障害だ？』と馬場にメール。すると『弟さんは〝失踪してない！″と云ってます』という田中大貴アナ（だったか？）。
どうも余計な心配だったようだ。
ホテルを出て、ラジオを聞きながら、できたばかりの新東名高速へ。
新東名は奥三河の観光開発にも期待されている。
ＴＶでよくやっていた。
ちなみに帰ってみると愛ちゃんから『明日、どこに旅行しますか？』というメールが来ていたのを知ったが、思い起こしてみると磐田に入った頃、神野アナが『あなた』『あなた』と云っていたのを思い出した。
ほんのわずかなあいだだけだった。
２０１２年５月８日